オーソモレキュラー栄養療法

現代の栄養失調

 

 私たちの体はおよそ37兆個の細胞でできていると言われています。そして、その細胞は栄養素(食事)からできており、栄養素で機能しています。

 現代は飽食の時代と言われ、いろいろな食べ物で溢れかえっています。

しかし、その食材は生産効率を重視しすぎた製法、過度の精製、過度の品種改良により「ビタミン」や「ミネラル」が不足しています。また環境の悪化により、食材に有害物質や有害金属が含まれていることもあります。そして、調味料には様々な添加物が使用され、細胞に蓄積します。

 

 飽食の時代ですから「炭水化物」「タンパク質」「脂肪」などは簡単に摂取できますが、「ビタミン」や「ミネラル」などの栄養素は食事から摂取することが難しくなってきています。なぜなら、農作物に含まれる栄養素の量は60年前と比べると、ほとんどが激減してしまっており、空っぽの農作物となってしまっているからです。これが現代の「栄養失調」です。 

 

 「ビタミン」「ミネラル」は、体内で「代謝」や「免疫」がスムーズに起こるように手助けをする役割があるため、それが不足することで、体のどこかに不具合が出てきやすい状態にあります。さらに、有害物質や有害金属が体内に取り込まれることで、「ビタミン」「ミネラル」の役割を邪魔し、よりいっそう不具合が出やすくなります。

 

 この「栄養失調」が重症になるほど、そして長期的に続くほど不具合は進行し、様々な病気を引き起こす可能性が高まっていきます。

現代の農作物は栄養素が少なくなっていますから、食事だけで必要十分な量の「ビタミン」、「ミネラル」を摂取しようとすると、かなりの量の野菜、果物などを食べなければならず、今度はカロリーや糖質が過剰になりすぎてしまいます。従って、現代は食事だけで十分な栄養を摂取することが難しい状況であると言えます。
またストレスは「ビタミン」「ミネラル」を大量に消耗します。その結果、「栄養失調」を加速させてしまいます。

サプリメントの必要性

 食事だけでは不足しやすい栄養を効率よく摂取できるのがサプリメントです。
もうすでにサプリメントを飲んでいる方、飲んだことがある方は多いのではないかと思います。
しかし、巷にあふれているサプリメントは非常に粗悪なものが多いのが事実です。
成分表を見ると栄養素よりも添加物の方が多く含まれていて、逆に体に悪そうなもので溢れかえっています。また、成分表で添加物は問題なさそうに見えても、栄養素の量が記載通り含まれていないことがあります。なぜなら、日本ではサプリメントは食品に分類されるため、食品としてのルールが適用され、薬として国の審査がありません。サプリメントと名前をつければ誰でも売ることが可能なのです。スーパーで売ってるお総菜みたいなものです。
 
 サプリメントを飲む上で大切なのは、安全で高品質のものを、適切な量を飲むことが大切です。
しかし、最も重要なのは、質の良い食事であり、サプリメントはあくまでも補助的なものであると理解することです。