ユアデンタルオフィスでは、保険診療でもM.I.治療を積極的に取り入れています。
M.I.治療とは?
M.I.はミニマル・インターベンションの略で、直訳すると「最小限の介入」です。
一般的には、むし歯治療時の介入(削る行為)を最小にするいう意味で使われています。
簡単に言うと、歯の削る量を最小限にするというような感じです。
しかし、本来は削る量を最小限にするという意味だけではありません。
もともとは、2002年にFDI(国際歯科連盟)で採択された概念なのですが、その基本的な考え方は以下のようになります。
(1)口腔内細菌叢の改善
(2)患者教育
(3)エナメル質および象牙質の非う窩性病変の再石灰化
(4)う窩性病変への最小の外科的介入
(5)不良修復物の修理
このように、M.I.とは削るときの量を最小にするという治療法のことではなく、むし歯のマネージメントの概念なのです。
もちろん当院ではこの考え方に基づいた治療を実践しています。
しかし、削る量を最小限に抑えたとしても、むし歯がとても深い場合には、神経を取らなければならなくなってしまうことがありますし、歯の崩壊が著しい場合には、CRでの修復はできません。
歯を削るほど虫歯になりやすい?
歯を削ると歯の表面のエナメル質(白い部分)に目に見えない程のひびが入り、このひびからむし歯菌が入り込みやすくなります。
その後、詰め物やかぶせ物で削った部分の修復が必要になりますが、その際削られた部分をしっかりと埋めるように入れても目に見えない隙間があいてしまい、むし歯菌が入り、また同じ歯がむし歯になる可能性が出てきます。
天然歯にできたむし歯は黒くなったり、ホワイトスポット(白い斑点のようなもの)を自分で発見しやすいですが、奥歯や詰め物、かぶせ物の下にできたむし歯を肉眼で発見することは困難です。激痛になるまで気が付かないことも多いです。
歯の神経を抜いたら、病巣感染の原因になる!?
神経を抜くということは歯髄の部分の事を示しています。歯髄には神経、血管、リンパ管などが含まれています。
血管は、全身の血管からつながる毛細血管で血液を介して歯に栄養を送っています。歯髄を抜いてしまうと血管のほとんどが無くなり、栄養不足になり、歯の中は感染しやすくなり、病巣感染の原因となってしまいます。
そうならないためには、できるだけ歯髄をとらないようにすることが大切です。そのためには「M.I.治療」を実践しなければならないのです。
また、歯を残すことは大切です。が、残すことにとらわれすぎて、病巣感染の原因となっている歯を残すのは、結局患者さんの全身の健康を脅かすことになりかねません。
ユアデンタルオフィスでは、自費診療で『ドッグベストセメント治療』も可能です。
完全予約制となりますので、ご予約はお電話からお願い致します。